通関士のある一日

通関士のある一日

通関士の毎日はめまぐるしく時間が過ぎていきます。一日の過ごし方に、これといって決まった定型的なパターンはありません。すべては、お仕事を発注してくださるお客様のご要望の内容次第だからです。このページでは最近の私の、ある一日の働き方をご紹介してみようと思います。みなさんに通関士の働き方を、少しでも疑似体験してもらえたらいいなと思っています。

  • 8:30 朝一番の輸入申告申請
    定時の出勤時間より30分早く出社し、輸入申告書類をNACCS(税関と通関業者、それから船会社や航空会社、運送会社、倉庫会社、銀行などを結ぶ通関情報処理ネットワークのことです)に入力。間もなく税関の輸入許可も下り、まずは一安心です。
    このように税関が開く朝一番で申告を通すために、必要な書類はすべて前日のうちに揃え、内容の確認も済ませておかなければなりません。物流業は時間の正確さやスピードが命です。埠頭には、私の申請案件の許可が下りるのを待つ、コンテナトラックも並んで待機しています。つまらないミスで申告の修正があっては一大事。細心の注意を払いつつ手続きを進めます。
  • 10:000 食品の輸入手続きへ向け厚生省に事前承認手続き
    これはこの翌日、南米チリから届く予定の生鮮食品の通関手続きための前準備です。食品の輸入の場合は、事前に厚生労働省の承認を受けて、その書類を添えて通関の申告をしなければいけないというルールがあります。また船便の到着は天候により、予定よりも遅れることも早まることもあります。到着が早まるケースも想定して、われわれ通関士は、なるべく先回りをして通関の準備を整えるようにします。
  • 11:00 急ぎの申告書が入る
    今日の仕事に予定したいたものとは別に、急ぎの申告書が入ってきました。本日中に税関から許可を得るためには、14:00までにはNACCSに入力提出しなければなりません。こうした急な仕事では特に、入力間違いなどのケアレスミスは要注意です。内容をチェックし、申請内容が正しいかどうかを入念に審査します。
  • 15:30 税率の判断に慎重になる
    少し遅めの昼食を済ませた後、今日のメインの業務に予定していた仕事に取り掛かります。これは欧州から届く予定の、高級婦人服類の申告業務です。翌朝一番での申告を希望されていますので、この仕事も今日中にすべて準備を整えなければなりません。
    輸入品目の一覧をみると、英語で、オーバーコート類、ジャケット、ブラウス、スカート類と書かれています。私はいまでも衣類の申告には四苦八苦しています。衣類は素材がちがうと税率も異なってくるからです。こういう時は、輸出入者と連絡をとり、インターネットの画像でジャケットの素材を確認するなどして、関税率を決定していきます。われわれの判断ひとつで、お客様の利益も変わってきますので、慎重に仕事を進めます。
  • 21:10 ひと通りの業務を終了し、オフィスを後にします。

次のページ >>

>> 私が合格体験から選んだ最良の勉強方法 <<